「社会起業家」という言葉にやっと出会った。ライターの今一生さんが「社会起業家に学べ!」という本を出版し、その講演をするというので聞きに行った。それまで「社会起業家」と「起業家」の違いがよくわかっていなかった。起業するのは社会の中だから、起業家と社会起業家を同じ意味だととらえていた。だから山口絵理子さんのことは知っていても「社会起業家」のことは知らなかった。耳には入っていたのだろうけど、頭に入ってきてなかった。
今さんの講演で最初に出てきた話が「ピース・ワークス社」の話しだった。その会社はパンのペーストを作っているというのだが、パレスチナ地域で生育した野菜を使って、イスラエルの工場で加工するのだそうだ。(もしかすると現実は逆かもしれない。イスラエルで野菜、パレスチナで工場。講演だったので確かめなかった)そしてできあがった製品をアメリカで売るのだそうだ。するとどうなるかというと、イスラエルとパレスチナで問題が発生し、仕事ができなくなりそうになると、互いをかばい合うようになる。パレスチナ地区の人たちはイスラエルを擁護し、イスラエルの人たちはパレチナ地区の人たちを守ろうとする。実際にはこんなに単純な話しではないだろうが、大雑把に言えばこうだ。ピース・ワークス社の人たちにとっては利益は二の次で最優先課題はイスラエル・パレスチナ問題の解決なのだ。利益を優先させたいのであれば、わざわざイスラエルとパレスチナに農場と工場を抱えない。
このように社会変革をもたらすことが第一義で、利益は第二という人たちを「社会起業家」というのだそうだ。今さら知ってどうするかという感じだが、今さら知ったのだから仕方ない。僕の目は節穴で、耳はちくわでした。
今さんの講演に出てきた例は以下のようなものでした。リンクをたどってみてください。それぞれ個性的で楽しそうです。
マイクロ・クレジット http://www.cafeglobe.com/news/gramin/
ヤマト福祉財団 http://www.yamato-fukushi.jp/
フローレンス http://www.florence.or.jp/
ジャパンエリアマネージメント http://areamanagement.jp/
ゆのつ温泉 吉田屋 http://www.lets.gr.jp/yoshidaya/
学生耕作隊 http://www.socio.gr.jp/ennou/
こども盆栽cobon http://www.bombsight.net/xoops/modules/pukiwiki/
コトバノアトリエ http://www.kotolier.org/
エティック http://www.etic.or.jp/
音の羽根 http://otohane.net/index.html
講演の最後に質問はありますかと聞かれたので、ふたつの質問をした。ひとつはピース・キッズ・サッカーの話しをして「参考になる話しはありますか?」と聞いたところ、かものはしプロジェクトを教えてもらった。
かものはしプロジェクト http://www.kamonohashi-project.net/index.php
ホームページをざっと見たが、書かれていなかったので説明すると、かものはしプロジェクトには「ゆるかも」という集まりがあり、それは「かものはしを取り巻くゆるやかな輪」または「ゆるいコミットでかものはし」なのだそうだ。そこではかつて子供の夢をかなえようと日本でフットボールマッチをおこない、利益をボールにして現地に送ったそうだが、現地でボールを買った方がよかったとか、メーカーと組めばよかったなどの反省が残った。このプロジェクトが参考になるのではないかと教えてもらった。
ふたつめは長い間眠っていた僕の夢に関して。1994年に「ひとりぼっちのケティ」というマンガの原作を書くためにケニアを訪れた。そこで象の密猟について詳しく知り、さらに滞在中にルワンダでツチ族フツ族の大虐殺が始まった。このときのショックは大きく、「象のためにがんばっても人が殺し合っていてはどうにもならない」と思い、どうにかしたいけどどうにもならないという思いにとらわれていた。極端に言えば「象助けるより人助けろよ」と思っていたのだ。別冊フレンドに連載ののち翌年に「ひとりぼっちのケティ」は出版され、その本のおかげで「ディビッド・シェルドリック・ワイルドライフ・トラスト」には日本の少女たちから寄付が集まった。
しかし、僕の胸にはルワンダのことが残っている。何かしてあげられないかなと思いつつ、何もできないで月日は過ぎた。もう14年です。先日、ネット上に面白い記事を見つけた。象を保護するために、象の首にGPSを付けるようになったというのだ。関連記事。僕ひとりの力じゃ何もできないが、何かをしたいと思い、することにした。
そこで今さんに質問した。「そのために誰にあったらいいでしょう?」ある企業の社長をご紹介いただいた。そのあとのことはのちのち書いていく。







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