この冬二度目のあんこう鍋を食べた。てっちりよりあんこう鍋のほうがおいしいと感じる。ずっと昔、山口放送の人にとてもおいしいふぐ料理店に連れて行ってもらった。もう二十年も前だ。そのときに食べたふぐ刺しもてっちりもとてもおいしかった。二十年も覚えているくらい。だけどそれでも、あんこう鍋のほうがおいしいと感じてしまう。
あんこう鍋の何がおいしいのか考えながら食べてみた。
まず歯ごたえが素晴らしいのだ。食べる肉によって、皮によって、軟骨によって、口の中の感触が変わっていく。皮のようにグニグニと噛み切れない感覚もあれば、軟骨のように硬いけれどモッチリと噛み切れる歯ごたえもあり、ほろりと崩れる肉もある。このグニグニ、モッチリ、ほろりのハーモニーに僕は魅了される。ふぐにも硬いところやわらかいところがあるが、あんこうほどのバラエティはなかった。
この口の中の感覚はいったい何に似ているのだろうと妄想していたら、ああなるほどとわかった。でも恥ずかしいからここには書かない。会った人にはこっそり教えてあげましょう。






