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衆院選マニフェストを斬る

アカデミーヒルズでおこなわれた「衆院選マニフェストを斬る〜政権担当能力を問う」を聞きに行ってきた。開始直前に会場に着くと、すでに会場が満員で、別の部屋でビデオモニターを通して見ることになった。

司会が竹中平蔵。自民党代表が田村耕太郎。民主党代表が尾立源幸(おだちもとゆき)。ほかにはチーム・ポリシーウォッチ加藤寛ロバート・フェルドマン跡田直澄木村剛冨山和彦野村修也松原聡がスピーカーとして参加していた。

両党のマニフェストについて全員メッタ斬りしていた。「ここがいいね」というのはまったく聞かれなかった。

加藤寛はカプランの『選挙の経済学』を引用して、なぜ両党のマニフェストがダメなのかを説いていた。「このままでは表向きは国民に迎合し、裏では嘘つくような政治家ばかりになってしまう」(現在すでにそうなっているようにしか思えないが)

跡田直澄は2015年までに財政再建をしないと再建できなくなるのに(根拠がよくわからなかった)自民党は2020年をタイムラインにして再建を考えているような節があるし、民主党は役所のムダばかり省こうとして、財政悪化のためにやっているようだという。「理想論にしかなってないので大学生のレポートレベルだ」

木村剛は現実を踏まえたマニフェストになってないという。表面上はいいことを言っているように聞こえるが、問題の深部に届くような考えがないと訴えた。その例として製造業の派遣禁止をもし本当にしたら、正社員で雇えず、派遣でも雇えなくなるために失業者がかえって増えるだろうと言っていた。

冨山和彦は、現在経済成長が大切なのに、そのことを自民党はマニフェストの最後のページに書き、民主党はあとで付け足したと指摘。経済は世界的な国同士の戦争のようなものになっている。それに勝ち進むためには国民全員が納得するような政策では無理であり、何割かの人はその政策に反対するようなものでない限り国際競争には生き残れないという。たとえば現在大手会社の工場はマザー工場以外はすべて海外に移動させたかしようとしている。このままでは国内の労働力は余らざるを得ない。そのこと関して何も言及されてないと指摘した上で、今回の選挙は政策を選ぶものではなく、単に政権を選ぶものでしかないという。本当に政策で国民が選べるようになるのは次の選挙からだろうといった。

野村修也は「マンションの広告のようなマニフェスト」と言った。本当に建つかどうか分からないし、建て方が書かれてない。無駄を省くと言うが、一番の無駄は政治家だと指摘。議員が国会で発表のための資料はすべて公務員に集めさせているという。その人件費が問題であると言っていた。それから、子供手当の額が大きすぎることも指摘していた。

松原聡は両党のマニフェストについて100点満点で35点だと言った。それはチーム・ポリシーウォッチ全員がそのくらいに感じていたとも言っていた。民主党のマニフェストにも賛成できないが、ただ政策の作り方を変える、つまり政治家が政策を作ると言っているので、それが実現できるかどうかお手並み拝見したいと言っていた。

全体的なニュアンスとしては、どちらを選んでも今回はたいしたことないという雰囲気だった。政権交代することで政府のしがらみがなくなることがいいのではないかとの尾立源幸の指摘に、竹中平蔵は「三ヶ月でしがらみはできます」と言って会場の笑いを誘っていた。

今回の話しを聞く限りでは、ものは試しに民主党に任せるかと考えるか、政権担当未経験の者には国政は任せられないと考えるか、好みで決めるしかない選挙となりそうだ。

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One Comment

  1. [...] こちらに書いた「衆院選マニフェストを斬る」で印象的な言葉があった。それが田村耕太郎が尾立源幸に発したこの言葉だ。 [...]

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