ホロン
プロティノスというローマの哲学者がいる。
ギリシアの古典哲学を総括し、
新プラトン派と呼ばれる一派の代表的哲学者だそうだ。
彼がすでにローマ時代にホロンの話をしているという。
ホロンとは1978年にアーサー・ケストラーが
『ホロン革命』という本で丁寧に説明した概念。
日本語訳が1983年に出て話題になっていたので読んだ。
正直言って、大雑把には理解したが
何か腑に落ちない部分があった。
しかし、それから月日が経つにしたがって、
あちこちでホロンの概念を聞くようになる。
不思議なもので、
あちこちで聞けば聞くほど理解した気になってくる。
先日、ヌースフィアについてお話しをした。
このときになるほどと思った。
ホロンであると仮定することで
理解できることがある。
それが大切なのだと。
ある体系がホロンであるかどうか、
厳密に考えていくと
話はただ難しくなるだけ。
そろそろ『ホロン革命』を読み直してみよう。
プロティノスのホロンの話は、
そう思って読んでいくと確かにそう読める。