3月

26

マルセイバターサンド

ひとつひとつ銀色の包みに包まれたその姿。
背中の切り口を指で開くと、ツツーと裂かれる包みから、崩れやすいクッキーが顔を出す。
形のまま出てくるようにそろりそろりと銀色を脱がし、崩れ落ちないようにそっと唇へ。
口のなかではらはらと帯を解くクッキーの、内側に眠るバターとホワイトチョコクリームのささやかな塩味と甘さ、そこに挟まったレーズンの歯触り。
北海道の大地に鎮まる人々の夢。
はかないものを味わう悦び。

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