3月

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普通の桜餅

相方が桜餅を買ってきた。
透明なパッケージの中身は三つあった。
二種類の桜餅と草餅。
相方は「道明寺と普通の桜餅と草餅買ってきた」と言った。
そう、普通の。
僕も幼い頃から桜餅といえば普通の桜餅だった。
ときどき形が違う桜餅があり、なんで二種類の桜餅があるのか謎だった。
あるとき、形が違う桜餅は関西のものという認識になり、いつの間にかそれは道明寺という名だと知る。
それで、普通の桜餅は「普通の桜餅」になった。
この文を書くのにネット検索した。
普通の桜餅は「長明寺」という名前で、江戸時代享保二年(1717年)に向島の長明寺の門前で発売されたそうだ。
いまでもその発祥の店「山本や」が向島の長明寺前にあるとのこと。
自分にとって馴染みのあるものは「普通」になる。
いつか「山本や」の普通の桜餅を食べてみたい。
かつては調べようのなかった「普通の桜餅」の謎。
もちろん知る人ぞ知るということだったのだろう。
グーグルマップでお店の場所を調べたら、すぐ近くに言問団子の発祥店があり、お菓子を味わうたびに行こうかと思う。

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