7月

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埴谷雄高の『虚空』

大学生の頃、古本屋に行くと必ず目にする本があった。
それは埴谷雄高の『死霊』。
当時は名前の読み方すら知らず、いったいどんな本なのか極めて謎だったので、読むだけ読んでみようと買ってみた。
当時の『死霊』は五章までしかなかった。
その時点ではまだ未完であることも知らなかった。
とにかく読んだが、何が何だかよくわからない。
この作品の何が面白いのか?
何十年も本棚に飾られた状態だった。
それを再び読む気になった。
安藤礼二の『光の曼陀羅』のおかげ。
九章で絶筆になり、全三巻の文庫が出ている。
埴谷雄高はいくつかの短編と『死霊』くらいしか作品がないと言われている。
まずは短編集『虚空』を読んでいる。

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