5月

31

I owe it all to you

シャーリー・バッシーの最後のアルバムが2020年10月に発売されたと聞いて探したが、日本では発売されていないようだ。
シャーリー・バッシーは存命だが85歳。
007の映画シリーズの主題歌を三曲歌っている。
「ゴールド・フィンガー」と「ダイヤモンドは永遠に」そして「「ムーンレイカー」。
「ゴールド・フィンガー」をはじめて聞いたのは僕が小学生の頃。
刺激的な声が印象に残った。
最後のアルバムのタイトルは「I owe it all to you」。
和訳すると「みんなあなたのおかげです」とでもなるだろうか。
ネットで探してアマゾンから楽曲のファイルをダウンロードして聞いた。
最後を意識しての選曲で泣かされた。
どの曲もシャーリー・バッシーの遺言に聞こえる。
2006年に引退宣言をし、2020年10月に亡くなったショーン・コネリーを思い出す。
収録曲のリストを以下に。
タイトルの和訳は歌詞を聞いて僕がした。
1.Overture 序曲
2.Who wants to live forever 誰が永遠に生きたいの?
3.I owe it all to you みんなあなたのおかげ
4.Almost like being in love 愛に包まれているようなもの
5.Maybe this time 今度はきっと
6.I made it through the rain つらいときも乗り越えた
7.Adagio アルビノーニのアダージョ(追悼式などによくかかる曲に詩をつけている)
8.Look but don’t touch 気にしていて、でもちょっかいは出さないで
9.Smile スマイル(チャップリンが「モダン・タイムス」のために作った曲)
10.You ain’t heard nothing yet まだ何も聞いてないのね
11.I don’t know what love is 愛が何かなんてわからない
12.Always on my mind 忘れたことなんてない
13.I was here ここにいて生きて愛した
14.Music 音楽よ、私を導いてくれてありがとう

5月

30

Feelgood01 

ある日、単純なメロディーを思いついた。
11年前の5月の昼過ぎ。
12小節の短いメロディー。
どうしてもそれを演奏したくなって、クローゼットの奥にあった鍵盤を取り出し、コンピューターに繋いでDTMで演奏した。
それを演奏しながら、この世界がすべてつながっていることを思う。
だとしたら、なぜ人はそれらを好悪を持って見つめるのだろう?
あらゆるものが、何かのために生まれた。
あらゆるものが、何かのためになっている。
どんな存在も請われてここに来た。
https://soundcloud.com/tsunabuchi-yoji/feelgood01

5月

25

象が描いた絵

市原ぞうの国に行ったとき、象が描いた絵を一枚買ってきた。
それには一本の木が描かれている。
幹は茶色一色だが、葉には緑、黄色、赤と三色の色が使われ、青空には白い雲がある。
教えられていやいや描いたとは思えない。
その絵の前に立つと、頬が緩む。

5月

23

苦しむために来た

生命は宇宙の中でいろんなことを可能にする。
しかし、地球ではいろんな枷があって不自由だ。
地球で暮らす生命は、わざわざその「苦しみ」を体験しに来た。
そんな話しを聞いたことがある。
確かにそう思うと、少し気が楽になる。
早く枷を取り払って、元の状態に戻ろう。

5月

22

コルトレーン

高校生の頃、ジャズについてほとんど何も知らなかった。
渡辺貞夫の演奏は好きだったけど、アドリブばかりの音楽の、何がいいのかわからなかった。
そこでものは試しにと、コルトレーンの名盤「My Favorite Things」を買って聞いた。
何がいいのかよくわからなかった。
しばらくのあいだ、棚にしまわれた。
大学生になってジャズピアノを習うことにした。
自分で演奏するようになって、はじめて「My Favorite Things」のひとつになった。
就職して、酒に酔うようになって、さらに好きになった。

5月

21

雨音

外では雨が降っている。
激しい雨のようで、ザーッという音が聞こえる。
いろんな雨音がある。
僕が好きなのはサーッという雨音。
森に降る心地よい雨。
雨粒が落ちる葉によって音色が変わる。
薄い葉、厚い葉、小さい葉、大きい葉、虫食いの葉、虫の卵がついた葉、鳥が雨宿りしている葉。
葉によって奏でる音が異なる。
それらが一斉に、壮大なシンフォニーを奏でる。
風が吹き、雨量が変わり、温度が変わると音も変わる。
何度聞いても飽きない音のタペストリー。

5月

20

のどぐろの煮干し

鎌倉を散歩していたときに乾物屋さんを見つけた。
豆や鰹節、煮干しなどが売られている。
昔ながらの乾物屋さん。
通販もしているというのでカタログをもらって帰った。
そこにのどぐろの煮干しが載っていた。
相方がさっそく取り寄せる。
普通の煮干しより大きいので、味噌汁を作るのに一匹使ってみた。
頭を取るとおなかの中は真っ黒。
さすがのどぐろ。
水に浸けてしばらく置き、沸騰しないように煮て、豆腐とワカメの味噌汁にする。
ムフフ。
鼻孔が広がる。

5月

19

Word of mouth

ジャコ・パストリアスがウェザー・リポートの活動を通して有名になり、そこを脱退して残した唯一のスタジオ・アルバム。
1曲目の「クライシス」は本当に混沌とした曲。
速いベーストラックだけを聞かされて、一流のミュージシャンたちがアドリブを重ねる。
それを適当に取り入れたりはずしたりして作られたという。
ジャコの好みに仕上がっているとはいえ、はじめて聞いたときにはめちゃくちゃとしか聞こえない。
しかし、何度か聞いているうちに「いいもの」に聞こえてくるから不思議。
その混沌な曲が終わって、最初に出てくるブラスとコーラスの美しい和音にしびれてしまう。
フレットレス・ベースの音色もさることながら、トゥーツ・シールマンスのハーモニカとスティール・ドラムの音色がこのアルバムの印象を決めている。
ときどき聞きたくなるアルバムの一枚。

5月

18

獅司 対 狼雅

両者のしこ名と出身地がアナウンスされると、東京・両国国技館内は温かい拍手に包まれたそうだ。
大相撲夏場所10日目。
獅司はウクライナ、狼雅はロシア出身。
下手投げで狼雅の勝ち。

5月

15

パッヘルベルのカノン

とても有名な曲だが、作曲の経緯は知られてないそうだ。
パッヘルベルはその作曲者の名前だが、バッハより前の人。
当時は人気があったそうだが、長い間忘れられていた。
それが1968年にパイヤール室内管弦楽団の演奏により有名となった。
コード進行をそのまま使ってロックにされたりもして、次第に広まっていった。
ジョージ・ウィンストンのアルバム「ディセンバー」に入っていたピアノソロをコピーして大学生の頃によく演奏した。
友人の結婚式で演奏したときは泣けた。
https://soundcloud.com/tsunabuchi-yoji/variations-of-canon-by

5月

13

あなたと夜と音楽と

No.04755に「Kind of Blue」のことを書いたら、ビル・エヴァンスが聞きたくなり、アマゾン・ミュージックでビル・エヴァンスばかり聞いている。
管楽器と共演している「あなたと夜と音楽と」がかかった。
こっちよりピアノトリオで演奏された「あなたと夜と音楽と」が好きなので、CDラックからアルバム「グリーン・ドルフィン・ストリート」を探してかける。
葉巻がどこかから香ってくる。

5月

11

石神井公園

晴れた日にひさしぶりに石神井公園に行った。
水面に映る景色が美しかった。
木々の緑と空の青がさざめくように揺れていた。

5月

10

ふふふ

京都錦市場にお麩の専門店がある。
そこののれんにひらがなで「ふ」と書かれていて、それがいくつも連なっていて「ふふふ」と読めるようになっていた。
「ふ」というひらがなはいくつか並ぶと不思議な力を発する。
大きな「ふふふ」、いつかご覧ください。

5月

9

エビ穴

弓ヶ浜の隣にある、逢ヶ浜(おうのはま)に、エビ穴という奇岩がある。
干潮時には渡っていけるが、満潮時には近づけない。
昔、弓ヶ浜の国民休暇村に第一回日本トランスパーソナル学会に参加するため泊まったときに見つけた。
大きな岩の真ん中がくり抜かれ、形はまるで兜のようだ。
今朝、ふと思い出した。

5月

6

西の魔女が死んだ

梨木香歩の小説。
映画にもなったので多くの人が知っている。
中学生のまいは学校に馴染めず祖母に預けられる。
そこではじまる魔女への修行。
それは人を愛するための基礎だった。
「おばあちゃん大好き」と語りかけるまいへの、西の魔女からの答えが印象的。

5月

5

柏餅

5月5日なので、柏餅を買ってきた。
5月5日に柏餅を買うと、なぜかうれしい。
餅が白いのがこしあん、草餅になっているのがつぶあん。
それってなぜ決まっているのだろう?と思って検索してみた。
はっきりしたことはわからなかったが、柏餅に草餅が使われるようになったのは最近のことだそうだ。
草餅を作るときに使われる餡がつぶあんが多いから、それが柏餅にも適用されたという話しがあった。
俗説かな?
調べていて気がついた。
そういえば最近味噌餡の柏餅って、あまり見かけないな。
味噌餡の柏餅はピンク色だというが、それって決まっているの?
まあ、どうでもいい。
おいしければ。

5月

4

Kind of Blue

マイルス・デイヴィスの名作アルバム。
特に1曲目の「So What」はジャズのかかるお店ではよく流れる。
このアルバムでモード奏法が完成したと言われている。
ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーンが共演し、この二人がモード奏法を発展させていく。
これがかかるとウィスキーが飲みたくなる。

5月

3

湖月庵芳徳の水饅頭

湖月庵芳徳の水饅頭をいただいた。
ねっとりとした葛粉の生地になめらかなこしあんが包まれていた。
それが笹の葉に包まれていて、食べるときにその香りが鼻をくすぐる。
お茶とともに、上品ないい時間でした。

5月

2

パンスペルミア説

ついにパンスペルミア説が証明されたようです。
遺伝子の主要核酸塩基5種類が、すべて宇宙からやってくることがわかったのです。
すごいなぁ。
僕たち生命は宇宙からやって来た。
北大のプレスリリース
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/220427_pr.pdf