6月

27

朝鮮人参の香りのコーヒー

行きつけの喫茶店に行った。
そこでは豆の名前が「国名・地域名・農園名」で書かれている。
だから同じコロンビアでも、実は少しずつ違う味であることがわかる。
しかもその店で焙煎していて、ほかより安い。
そこに行ったとき、新しい豆が入っていた。
味の特徴に「シナモンの香り、バターの香り、うんぬんかんぬん」と書かれていた。
頼んで飲んでみる。
最初の香りに懐かしいものを感じた。
それは昔、親父が飲んでいた煎じた朝鮮人参の味と香りだった。
店主に「朝鮮人参の香りがしますね」と言ったら、「そうですか。朝鮮人参を飲んだことがないからわかりませんでした。僕にはシナモンの香りでしたね」という。
シナモンを感じない訳ではない。
でも、僕の第一印象は朝鮮人参なのだ。
そしてふと気づく。
もしコーヒーのリストに「朝鮮人参の香り」と書かれていたら「飲みたい」と思う人はいるだろうか?

3月

20

コーヒードーム

ドームと言って思いだすのは東京ドーム。
それからスノードーム。
スノードームは美術館があるほどで、
あの小さな世界に憧れる人が
多いのですね。
今回の話題はコーヒードーム。
焙煎したてのコーヒー豆を
挽いてすぐにドリップすると
できてくるコーヒードーム。
このところ豆は江古田珈琲焙煎所で
買っているので
うちでドリップすると
必ずコーヒードームができてきます。
まずは挽いた豆にお湯を垂らし、
粉砕された豆がお湯を含んでから
ゆっくりと細いお湯を
垂らしていきます。
するとモコモコとコーヒードームができてくる。
このときにコーヒーの香りが
フワァーと立ち上がります。
この時点でもうコーヒーを味わっている。
できあがるわずかに赤みが射した
漆黒のコーヒー。