アンディ・ウィリアムスの歌声
中学生の頃、よくアンディ・ウィリアムスの歌を聴いていた。
今でもときどき街中などで聞こえてくると、聴いたことのない曲でも声ですぐにわかる。
アメリカン・ドリームが素直に信じられていた頃を思い出させてくれる声。
6月
2
アンディ・ウィリアムスの歌声
中学生の頃、よくアンディ・ウィリアムスの歌を聴いていた。
今でもときどき街中などで聞こえてくると、聴いたことのない曲でも声ですぐにわかる。
アメリカン・ドリームが素直に信じられていた頃を思い出させてくれる声。
5月
13
ゆらゆら揺れるキャンドルの火
バリ島では足元を照らした。
アイルランドの教会では、礼拝に来た人たちが祭壇に命を吹き込んだ。
震災後の福島では、祈る人たちがグラウンドに並べて文字を書いた。
どれもゆらゆらと揺れるキャンドルの火で。
そこには何かが宿る。
5月
11
ウィンカー
LEDが何灯も点き、流れるように光っていく車のウィンカーがあるが、あれを見るたぴ思い出すのは、小学生のころ流行っていた自転車のウィンカー。
当時の自転車用ウィンカーは豆電球だったが、何灯かで流れる光を演出していた。
今見ると、やりすぎで重くて走らないのでは? と思うが、当時は憧れていた。
あの自転車に乗りたかったが乗れなかった。
そんなことを今も気にしているのが笑える。
5月
9
配牌前の雑音
夜にベランダで静寂を聞く。
昔の夜はもう少し雑音があったような気がした。
どんな雑音かと思い出す。
夜に住宅街を歩いていると、どこかから麻雀の牌を混ぜるジャラジャラという音が聞こえた。
最近は聞いてないなと思う。
自動で静かに配牌されてしまうからかな?
4月
29
SPARKLEのMusic video
山下達郎をはじめて聞いたのは大学浪人をしていた頃。
高校のブラスバンドの先輩のうちに遊びに行って「ON THE STREET CORNER」を聞いた。
CMでは「RIDE ON TIME」がかかっていたので、存在を知ってはいたが、きちんと聞いたのはその時がはじめてだった。
その頃の曲「SPARKLE」のミュージック・ビデオが、昨日公開された。
40年前の曲に新たな映像が付くって、とても珍しいことでしょう。
しかも、そこに出てくるダンスは、40年前には存在していなかった様式です。
でも、それがいい。
水の艶かしい動きも好き。
4月
12
バリ島のオードトワレ
昔、バリ島のスーパーに行くと、有名なオードトワレが安い価格で売られていた。
匂いを嗅ぐと、本物とは微妙に異なる気がした。
国ごとに価格を変えて売っているのか、それとも偽物なのかよくわからなかった。
いまでもネットで安い価格でオードトワレが売られていると、あれかな? と思う。
実際のところはよくわからないけど。
そういうことを思い出すと、妙に懐かしい。
4月
11
春の祭典
ふと春の祭典を思い出した。
ピエール・ブーレーズとクリーブランドのが名盤だと聞いてそれを買ったが、スコアを見ると聞こえない音がたくさんあった。
オーケストラの音が全て聞こえたらどうなるのか興味を持って、いろんな演奏の春の祭典を聴いた。
全ての演奏を聴いたわけではないけど、ズービン・メータとニューヨークフィルの演奏が一番好きだった。
最近聞いてないな。
3月
17
ボビー・コールドウェル
昔、携帯電話がまだ四六版の本ほどの大きさだった頃、通信料がバカ高いので、お金持ちや仕事関係で持たざるを得ない人しか携帯電話を使っていなかった。
その頃の僕は携帯電話の代わりとして、留守番電話とポケットベルを組み合わせて使っていた。
外出中の僕に誰かが至急連絡を取りたいとき、うちの留守番電話に録音してもらう。
すると自動的に録音されたことがポケットベルに発信される。
ポケベルを見て公衆電話からうちの留守番電話を聞いて、連絡取りたい人に折り返していた。
うちの留守番電話はBGMがボビー・コールドウェルの「スペシャル・トゥ・ミー」だった。
それはデビューアルバムの一曲目。
パーラメントのCFに取り上げられて、久しぶりの来日公演も聴きに行った。
ボズ・スキャッグスの「ハート・オブ・マイン」もいい曲だ。
僕の生活のいろんな場面を彩っていただきました。
ありがとうございます。
R.I.P.
2月
28
アラン島
四年くらい前に、大学の同級生から「アラン島」という本をもらった。
「これあげる」というので「なぜ?」と聞いたら、「時間を潰すために本屋で買ったけど、あまり面白くなかったのであげる。ぶーちゃん行ったんだろう」とのことだった。
作者はシング。
もらったことをすっかり忘れていたが、イェイツの本を読んでいたらこの作品の逸話が登場した。
「あれか」と思ってその本を本棚から出す。
2月
19
島々のバニラ
先日、「島々のバニラ」という紅茶をいただいた。
バニラのフレーバーがふわっと香る。
ミルクを入れて、お砂糖を入れて飲みたくなった。
名前が泣かせる。
20年前にはバリ島で、安くて香りの高いさや入りバニラビーンズが手に入った。
2月
9
イニシュモア島の土
イニシュモア島は岩でできていて土がなかった。
だから、そこで農耕をする人たちは土から作る。
石を積んで四角く囲み、そこに島のまわりにある海藻を持ってくる。
堆肥のようにして土を作る。
土がないと命を育みにくい。
日本では当たり前にある土の価値を知らされた。
2月
3
スライゴーのイェイツ像
彼は詩を纏っている。
魔術と共に死を纏っている。
満たされない恋はからりと諦め、
娶った女は霊媒となった。
ミイラがミイラ布にくるまれているように
詩という心の旅にくるまれている。
1月
22
泥炭(ピート)
「イニシェリン島の精霊」でアイルランドを思い出すと、泥炭のことも思い出した。
アイルランドをバスで移動したが、何もない土地が続いた。
そういう土地の多くでは、短い草が生えてはそれが冷やされて、泥炭ができるのだそうだ。
泥炭は、ピートとも呼ばれる。
ウィスキー好きは「ああ、あれね」と思うだろう。
あれがたくさんある土地が続く。
なのでピートの香りが効いたウィスキーを飲むと、アイルランドの荒涼とした風景を思い出す。
少し傾いた頼りない電柱に、ゆるく張られた電線が風に揺れていた。
泥炭を燃料に使っている家からは、先端が四角い、独特の形状をした煙突が突き出ていた。
10月
5
肩もみ
幼い頃から両親の肩もみや肩たたきをしていた。
はじめてやったときには「なんで肩を叩くの?」と意味がわからなかったが、終わると「ああ、気持ちよかった」とか言ってくれるから、少しは自分が役に立ったようでうれしかった。
肩を叩く力加減がわからなかったけど、叩いているうちに「だいたいこのくらいの力加減」というのがわかってきた。
しばらくすると乞われて肩もみもするようになる。
幼い手では父の満足は得られなかった。
母は「気持ちいいねぇ」と言ってくれた。
歳を取って肩が凝ることを知るようになると、自分の子どもに肩もみしてもらったら気持ちいいだろうなと思う。
きっと父も母も、口には出さなくても僕のために無理をしていたと思う。
そういう子どもに肩を揉んでもらうというのは、きっと極楽だったろうな。
母の最後の誕生日、肩をもんであげられてよかったと思う。
9月
28
切ない金木犀の香り
歩いていたらふと金木犀が香ってきた。
そういう季節になった。
なぜか金木犀の香りを嗅ぐと切なくなる。
楽しい思い出もあったのになぁ。
切なくする成分でも入っているのか?
8月
19
イルカの波乗り
波に乗って何頭ものイルカがやってくる。
人の波乗りと違うのは、
波の背でジャンプすること。
気持ちいいんだろうな。
8月
1
八朔
八月一日のことを江戸時代には八朔と言っていた。
徳川家康がはじめて江戸城に入った日なのだとか。
当時は旧暦だったので、正確に新暦でいえば8月末から9月末までで、年によって違うそうだ。
それでも八月一日になると「八朔」を思い出す。
父が「今日は八朔だ」と、毎年のように言っていたから。
5月
15
パッヘルベルのカノン
とても有名な曲だが、作曲の経緯は知られてないそうだ。
パッヘルベルはその作曲者の名前だが、バッハより前の人。
当時は人気があったそうだが、長い間忘れられていた。
それが1968年にパイヤール室内管弦楽団の演奏により有名となった。
コード進行をそのまま使ってロックにされたりもして、次第に広まっていった。
ジョージ・ウィンストンのアルバム「ディセンバー」に入っていたピアノソロをコピーして大学生の頃によく演奏した。
友人の結婚式で演奏したときは泣けた。
https://soundcloud.com/tsunabuchi-yoji/variations-of-canon-by
5月
13
あなたと夜と音楽と
No.04755に「Kind of Blue」のことを書いたら、ビル・エヴァンスが聞きたくなり、アマゾン・ミュージックでビル・エヴァンスばかり聞いている。
管楽器と共演している「あなたと夜と音楽と」がかかった。
こっちよりピアノトリオで演奏された「あなたと夜と音楽と」が好きなので、CDラックからアルバム「グリーン・ドルフィン・ストリート」を探してかける。
葉巻がどこかから香ってくる。
5月
10
ふふふ
京都錦市場にお麩の専門店がある。
そこののれんにひらがなで「ふ」と書かれていて、それがいくつも連なっていて「ふふふ」と読めるようになっていた。
「ふ」というひらがなはいくつか並ぶと不思議な力を発する。
大きな「ふふふ」、いつかご覧ください。
5月
9
エビ穴
弓ヶ浜の隣にある、逢ヶ浜(おうのはま)に、エビ穴という奇岩がある。
干潮時には渡っていけるが、満潮時には近づけない。
昔、弓ヶ浜の国民休暇村に第一回日本トランスパーソナル学会に参加するため泊まったときに見つけた。
大きな岩の真ん中がくり抜かれ、形はまるで兜のようだ。
今朝、ふと思い出した。
4月
13
湧き出す記憶
フランク・プウルセルのレコードがうちに一枚だけあった。
そこにFM東京の番組、ジェット・ストリームのテーマ曲になっていた「ミスター・ロンリー」が入っていた。
それが聞きたくてアマゾンミュージックでフランク・プウルセルのアルバムを聴いているが、タイトルがほぼすべてフランス語で書かれているので、英語タイトルで書かれているのは「あ、あの曲ね」と思えるが、多くは聞いてみてはじめて「あの曲か」とわかる。
ときどきかかるかつて聴いていた曲。
そういう曲がかかると、ずっと忘れていた懐かしいことを思い出す。
「Le Torrent」という曲がかかった。
聞いた途端、それは家のアルバムでは「急流」というタイトルの曲だったと思い出す。
一緒に、コーヒー豆の置かれていた戸棚が湧き出てきた。
あまり使わないサイフォンと、4種類の豆、そして電動コーヒーメーカー。
いろいろとブレンドしてみたが、好みはマンデリン5とモカ1だけだった。
半世紀も前のこと。
4月
6
「Serenata」の頭
クインシー・ジョーンズの「Big Band Bossa Nova」というアルバムをAmazone Musicで聴いていたら、「Serenata」という曲の頭でバストロンボーンの低音が響いた。
しびれてしまった。
何度か聞き直した。
かつて僕がバストロンボーンを吹いていたから。
3月
30
チューブラー・ベルズ50周年
1973年に発表された名作「チューブラー・ベルズ」が来年発表から50周年を迎える。
ロンドンではその記念コンサートがある。
まるでクラシック作品のような扱いだ。
20歳の青年がひとりで作ったアルバムがこんなに人気が出て、50周年の記念リサイタルまでやるなんて。
中学生だった僕が夢中になったのはなぜか、その理由はわからないけど、こんなにすごい曲だったんだなと思う。
ひさしぶりにまた聞いた。