2月

1

打ち込み

DTMって、少しだけ好きになれないところがあった。
テンポが正確すぎるということ。
多少の揺れがあったほうが心地よい。
でも、最近の若い人たちの音楽を聴いていると、明らかに打ち込みの正確なテンポなのに、それが心地よく響くことがある。
その歌詞はたいてい、現状に我慢はできないけど、それに折り合いをつけようとするようなもの。
抗えない現状に、別の部分で抵抗する。
君たちの才能はすごいよ。

1月

27

カリフォルニア・ギター・トリオ

何かしながらアマゾンミュージックを聴く。
アルバムが一枚終わると次には何を聴くか探す。
「Pathways」というアルバムが目についた。
演奏しているのはカリフォルニア・ギター・トリオ。
知らないグループだったが聞いてみた。
一曲目で思わず笑ってしまった。
ギターでベートーヴェン第五交響曲「運命」第一楽章を演奏していた。
テンポが微妙に揺れるのに、一糸乱れず三人の演奏が合っている。
練習にどれだけ時間をかけたのだろう?
または、この息の合わせ方をどのように会得したのだろう?
ほかの曲もなんか楽しい。
曲によってギターの音色が微妙に変わる。
何種類かのギターを使い分けているようだ。
クラシックあり、ジャズあり、ロックあり、やんちゃなおじさん三人集まってギター弾いたら、こんなになっちゃいました感がたまらない。
カリフォルニア・ギター・トリオのアルバムを探しては聴くようになった。

1月

26

みんながクリエイター

出版業界も音楽業界も斜陽だと言われているが、実は形態が変わってきているんだなと思う。
20年くらい前までは本を書くのも音楽を作るのも、漫画を描くのも、極めて専門的な技術がなければできなかったこと。
ところが最近は、パソコンの発達によって、誰でも個人で作れるようになった。
DTPの知識があれば、個人で出版できる。
DTMの知識があれば、個人で音楽を作れる。
それが発展することで、若い人でちょっと粋なセンスを持っている人たちは、バンバンと創作活動をしている。
しかもそれらを売るための市場もすでにある。
そういう作品たちは大量には流通しないので目立つことはないが、若い人たちには人気で、そういったところからプロデビューする人も現れている。
今はまだ似たようなセンスの作品ばかりだが、際立った個性が乱立するようになったら、社会にも目立ってくるだろう。
時代は多品種、小ロットに向かっている。

1月

18

雰囲気の補助線

昔、山下達郎のアルバム「For You」のジャケットを見て驚いた。
空にリボンのようなものや得体の知れない球が浮いていた。
現実にはありはしないものだろうけど、そこにそれが描かれることで、爽やかな雰囲気に思われる。
のちに鈴木英人氏の作品だと知るが、あの不思議な雰囲気が忘れられなかった。
ないものを描く。
とある雰囲気を明確に示す、補助線のようだ。

12月

31

除夜の鐘

もうすぐ今年も終わる。
この一年は療養しかしなかった。
来年は何をしようか?
煩悩の数だけ鐘の音を聞き、何を思うだろう?
良い年をお迎えください。

12月

14

クラリネットをこわしちゃった

CFで「クラリネットをこわしちゃった」の替え歌がよくかかっている。
あの歌の「ドとレとミとファとソとラとシの音がでない」という部分が好きで、CFを見るたびにその部分を思い出す。
定型的なメロディーが三番だけ変則になっているのだ。
僕は変則好きなんだなと思う。

11月

17

艶めかしい踊り

パトラン パトラン パトラトパトラン
パトラン パトラン パトラトパトラン

リズムに乗って女は踊る

パトラン パトラン パトラトパトラン
パトラン パトラン パトラトパトラン

纏ったジュエルは命の光

パトラン パトラン パトラトパトラン
パトラン パトラン パトラトパトラン

視線を集め 振りほどく

パトラン パトラン パトラトパトラン
パトラン パトラン パトラトパトラン

以上は、
「クレオパトラの踊り」と聞いて浮かんできた。
「だからなんだ?」
「なんでしょう?」

10月

21

からだを響かせる

朝起きて、気が向くと、からだを響かせる。
小さな声を出して音程を変えていく。
ポルタメントのようにして少しずつ音程を上げていくと、声が出にくい音程がある。
その音程を見つけると、しばらくその音程で「あえいおう」と母音を変えていく。
すると、母音によっては楽に声が出たり、出にくくなったりするのがわかる。
ここから先は僕の与太話だと理解した上で読んで欲しい。
出しにくい音程は、僕の身体の細胞が、何かの理由でその音程を拒否しているのだと解釈する。
それで、その音程を丁寧に響かせていくと、ある時点で急にその音程が出しやすくなる。
体中の力を抜いてそれをしていると、ときどき身体の各部位が響いているのに気づく。
少し前までは入院して治療していた部位が特によく共鳴していた。
痛いというほどではないが、むずがゆい感じがしていた。
それが最近はなくなってきたので、治療が進んだからだろうと思う。

10月

19

ひとつひとつ考える

世の中には答えだけを知りたがる人がいるが、そのようにして生きていると、きっとうまくいかない。
古代、西洋の人たちは、音楽が神界の調和を表すものだと解釈していた。
完全五度はその調和を示すものだが、いくつか完全五度を重ねていくと、ひとつひとつは調和しているはずなのに、いつしか調和しない不協和音が含まれるようになっていく。
それが理解できず、人の生きている世界が不調和だから、このようなことが起きるのだと解釈した。
周波数と完全五度の関係をひとつひとつ計算していくと、その理由がわかるが、答えだけを鵜呑みにすると、生きているのが嫌になるかもしれない。

9月

6

街角の三味線

散歩していたら三味線が聞こえてきた。
音階がはっきりしていて上手かった。
民家の連なる街角でピアノが聞こえたことはよくあった。
それも以前よりは少なくなったが、三味線が聞こえてくるのはかなり粋だ。

8月

18

雨音

テレビを消して、
雨の音を聴く。

8月

5

蝉の鳴き声

朝から蝉が鳴いている。
気持ちよさそうに。
窓を開けるだけで心地いい今日。
うだるような暑さが、雨のおかげでやわらいだ。
静かに音楽をかけ、蝉の声を聞いている。

7月

28

The Chicken

1982年にジャコ・パストリアスの演奏で有名になった曲。
オーレックス・ジャズ・フェスティバルで「Invitation」に続いて演奏された。
「Soul Intro」というジャコが作った前奏に続き、「The Chicken」のベースラインが現れると、もうそこで曲に引き込まれる。
この曲は当時あまり有名ではなかったと思う。
ジェームズ・ブラウンが1969年に発表した「The Popcorn」というアルバムに収録された曲だが、このアルバムにはJBの歌は入ってないそうだ。
JBのバンドが演奏したアルバムということらしい。
日本語ウィキペディアの「ジェームス・ブラウン」の項目に、この「The Popcorn」というアルバムは紹介されていない。
だから、あまりメジャーなアルバムではないのだと思う。
このときのJBバンドのリーダーがピー・ウィー・エリス。
エリスが「The Chicken」を作曲した。
そんな曲だから、当時のジャズファンの多くはライブで演奏されたこの曲を聞き「ジャコのオリジナル?」と思ったのではないか。
大学生の頃、LPだった「The Chicken」の収録されたジャコのライブアルバムをよく聞いた。
CDとして二度再販されたようだ。
「The Chicken」を含むこのアルバムは、フュージョンの名盤といっていいだろう。
いまではそのタイトルは「TWINS Ⅰ & Ⅱ ライブ・イン・ジャパン’82」となっとているが、僕が持っていたLPアルバムは二枚が別々で「オーレックス・ジャズ・フェスティバル TWINS Ⅰ」と「オーレックス・ジャズ・フェスティバル TWINS Ⅱ」だったと思う。

7月

2

1946年の映画音楽

アマゾンミュージックに「映画音楽大全集 1946 夜も昼も/センチメンタル・ジャーニー」というアルバムがあったので聞いてみた。
ジャズのスタンダード曲がたくさんあって、「これももとは映画音楽か」と驚く。

ホワイト・クリスマス
枯葉
エニシング・ゴーズ
あなたはしっかり私のもの(I’ve Got You Under My Skin)
夜も昼も(Night and day)
ビギン・ザ・ビギン
など

「あなたはしっかり私のもの」と「夜も昼も」はもっと古い曲だが、作曲者コール・ポーターの評伝映画「夜も昼も」がこの年に公開されたそうだ。
「エニシング・ゴーズ」も映画「夜も昼も」に登場したそうだが、これは「インディ−・ジョーンズ/魔宮の伝説」のオープニングで、無理矢理インディー・ジョーンズの冒険に付き合わされることになる上海のクラブ「オビ=ワン」の歌手ウィリー・スコットが歌っていた曲。
聞いてすぐに大きな鉄の円盤に隠れながら逃げるシーンを思い出した。

6月

10

時代遅れのRock’n’Roll Band

桑田佳祐、佐野元春、世良公則、Char、野口五郎が演奏する「時代遅れのRock’n’Roll Band」のビデオが公開された。
地味に大友康平も参加している。
伴奏には原由子とハマ・オカモトも入っている。
懐かしい雰囲気の曲だし、80年代の「あのメロディー」が韻を踏むように散りばめられている。
歌詞のように現実も動いていけばいいんだけどな。

6月

6

泣こうよ

このところ、50,60年台のマイルス・デイビスとか、ビル・エヴァンスとかばかり聞いている。
なんでだろう?と感じてみた。
悲しくないかい?
政治家はウソを吐き、相手側を攻撃ばかりして、自分の立場を正当化する。
自分の落ち度には目をつぶり、それだけならまだいいが、美しい物語に塗り替えてばらまいている。
それを信じないとやって行けない僕たちは、それを知らないこととして生きている。
その代償としての軍事侵攻やら、経済制裁やら、なんやらかんやら。
戦争中には派手で勢いのいい音楽が流行る。
戦後にその反動としてマイルスとか、ビル・エヴァンスの音楽が生まれた。
誰もそんなこと言いはしないけど、僕はそれで多くの人が戦時中の心の傷を癒していたように思う。
同じことをまたするの?
その前に、自分たちの愚かさ加減に泣こうよ。
戦争を放棄した兵士がいるそうだけど、僕は彼らを賞賛する。
怒る前に、泣こう。
殺すより、抱き合おう。

6月

2

トロンボーンの音

中学校のそばを自転車で走っていたら、トロンボーンの音が聞こえてきた。
金管楽器の音は吹く人によって微妙に異なる。
どの楽器もそうなんだろうけど、自分がトロンボーンをかつて吹いていたので、特にそれを感じる。
メロディーが上手とか、息継ぎがうまいとか、そんなことではない。
ボーッと吹かれたロングトーンがあまりにも美しかった。
そんなことを感じることは滅多にない。
楽器はもちろん、教室や校庭に奇麗に共鳴していた。

5月

31

I owe it all to you

シャーリー・バッシーの最後のアルバムが2020年10月に発売されたと聞いて探したが、日本では発売されていないようだ。
シャーリー・バッシーは存命だが85歳。
007の映画シリーズの主題歌を三曲歌っている。
「ゴールド・フィンガー」と「ダイヤモンドは永遠に」そして「「ムーンレイカー」。
「ゴールド・フィンガー」をはじめて聞いたのは僕が小学生の頃。
刺激的な声が印象に残った。
最後のアルバムのタイトルは「I owe it all to you」。
和訳すると「みんなあなたのおかげです」とでもなるだろうか。
ネットで探してアマゾンから楽曲のファイルをダウンロードして聞いた。
最後を意識しての選曲で泣かされた。
どの曲もシャーリー・バッシーの遺言に聞こえる。
2006年に引退宣言をし、2020年10月に亡くなったショーン・コネリーを思い出す。
収録曲のリストを以下に。
タイトルの和訳は歌詞を聞いて僕がした。
1.Overture 序曲
2.Who wants to live forever 誰が永遠に生きたいの?
3.I owe it all to you みんなあなたのおかげ
4.Almost like being in love 愛に包まれているようなもの
5.Maybe this time 今度はきっと
6.I made it through the rain つらいときも乗り越えた
7.Adagio アルビノーニのアダージョ(追悼式などによくかかる曲に詩をつけている)
8.Look but don’t touch 気にしていて、でもちょっかいは出さないで
9.Smile スマイル(チャップリンが「モダン・タイムス」のために作った曲)
10.You ain’t heard nothing yet まだ何も聞いてないのね
11.I don’t know what love is 愛が何かなんてわからない
12.Always on my mind 忘れたことなんてない
13.I was here ここにいて生きて愛した
14.Music 音楽よ、私を導いてくれてありがとう

5月

30

Feelgood01 

ある日、単純なメロディーを思いついた。
11年前の5月の昼過ぎ。
12小節の短いメロディー。
どうしてもそれを演奏したくなって、クローゼットの奥にあった鍵盤を取り出し、コンピューターに繋いでDTMで演奏した。
それを演奏しながら、この世界がすべてつながっていることを思う。
だとしたら、なぜ人はそれらを好悪を持って見つめるのだろう?
あらゆるものが、何かのために生まれた。
あらゆるものが、何かのためになっている。
どんな存在も請われてここに来た。
https://soundcloud.com/tsunabuchi-yoji/feelgood01

5月

22

コルトレーン

高校生の頃、ジャズについてほとんど何も知らなかった。
渡辺貞夫の演奏は好きだったけど、アドリブばかりの音楽の、何がいいのかわからなかった。
そこでものは試しにと、コルトレーンの名盤「My Favorite Things」を買って聞いた。
何がいいのかよくわからなかった。
しばらくのあいだ、棚にしまわれた。
大学生になってジャズピアノを習うことにした。
自分で演奏するようになって、はじめて「My Favorite Things」のひとつになった。
就職して、酒に酔うようになって、さらに好きになった。

5月

21

雨音

外では雨が降っている。
激しい雨のようで、ザーッという音が聞こえる。
いろんな雨音がある。
僕が好きなのはサーッという雨音。
森に降る心地よい雨。
雨粒が落ちる葉によって音色が変わる。
薄い葉、厚い葉、小さい葉、大きい葉、虫食いの葉、虫の卵がついた葉、鳥が雨宿りしている葉。
葉によって奏でる音が異なる。
それらが一斉に、壮大なシンフォニーを奏でる。
風が吹き、雨量が変わり、温度が変わると音も変わる。
何度聞いても飽きない音のタペストリー。

5月

19

Word of mouth

ジャコ・パストリアスがウェザー・リポートの活動を通して有名になり、そこを脱退して残した唯一のスタジオ・アルバム。
1曲目の「クライシス」は本当に混沌とした曲。
速いベーストラックだけを聞かされて、一流のミュージシャンたちがアドリブを重ねる。
それを適当に取り入れたりはずしたりして作られたという。
ジャコの好みに仕上がっているとはいえ、はじめて聞いたときにはめちゃくちゃとしか聞こえない。
しかし、何度か聞いているうちに「いいもの」に聞こえてくるから不思議。
その混沌な曲が終わって、最初に出てくるブラスとコーラスの美しい和音にしびれてしまう。
フレットレス・ベースの音色もさることながら、トゥーツ・シールマンスのハーモニカとスティール・ドラムの音色がこのアルバムの印象を決めている。
ときどき聞きたくなるアルバムの一枚。

5月

15

パッヘルベルのカノン

とても有名な曲だが、作曲の経緯は知られてないそうだ。
パッヘルベルはその作曲者の名前だが、バッハより前の人。
当時は人気があったそうだが、長い間忘れられていた。
それが1968年にパイヤール室内管弦楽団の演奏により有名となった。
コード進行をそのまま使ってロックにされたりもして、次第に広まっていった。
ジョージ・ウィンストンのアルバム「ディセンバー」に入っていたピアノソロをコピーして大学生の頃によく演奏した。
友人の結婚式で演奏したときは泣けた。
https://soundcloud.com/tsunabuchi-yoji/variations-of-canon-by

5月

13

あなたと夜と音楽と

No.04755に「Kind of Blue」のことを書いたら、ビル・エヴァンスが聞きたくなり、アマゾン・ミュージックでビル・エヴァンスばかり聞いている。
管楽器と共演している「あなたと夜と音楽と」がかかった。
こっちよりピアノトリオで演奏された「あなたと夜と音楽と」が好きなので、CDラックからアルバム「グリーン・ドルフィン・ストリート」を探してかける。
葉巻がどこかから香ってくる。

5月

4

Kind of Blue

マイルス・デイヴィスの名作アルバム。
特に1曲目の「So What」はジャズのかかるお店ではよく流れる。
このアルバムでモード奏法が完成したと言われている。
ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーンが共演し、この二人がモード奏法を発展させていく。
これがかかるとウィスキーが飲みたくなる。