干し芋
芋けんぴの話を書いたら
干し芋のことを思い出した。
同じサツマイモからできているのに
できあがりは全く違う。
まず噛み心地が違う。
芋けんぴの歯ごたえはパリパリとか
バリバリだが、
干し芋の歯ごたえは
グッと噛んでグニグニッと噛み切り、
モグモグと噛み続けて
しばらくするとネチネチしてきて
甘みがジュワジュワと出てきて、
しばらくしてアゴが痛くなるけど
その頃がおいしい。
一度ジュワジュワ染み出てきた
甘みを感じると、
アゴが痛いなとは思いつつ、
もう一枚食べたりする。
その後は食べ終えるまで
アゴの痛みとの戦いが続く。
うまいという思いが強いか、
痛いという思いが強いか。
芋けんぴは
砂糖がコーティングしてあって
はじめから甘いけど、
あわてて食べると
口のなかに刺さって痛い。
どちらも痛みのともなう
うまさなのだな。