オン・ザ・ビーチ
渋谷のボイルストンではじめて知ったバーボンをすすっていたとき、クリス・レアの「オン・ザ・ビーチ」がかかった。
波の音から始まり、シンバルをブラシでこする音とともにギターがリズムを刻み、エレピが静かにうなる。
そして、クリス・レアの喘ぐような渋い声。
時代はバブルで浮かれていた頃。
なんでもうまく行くかのように思われた世の中は、次第にかげりを見せてきて、一番うまくいってないのは自分の心かもと思い始めた頃、一人の女性との些細な諍いに心痛める。
そんな気分にじっくり染み込む歌だった。