マット・ハーディングとVISA

今朝、テレビをつけたら、VISAのCFにマット・ハーディング(Matt Harding)が出てきた。思わず笑ってしまった。去年日本に来たときのビデオがここにある。

自分で世界中を旅して、各国の景勝地で変な踊りをしてネットで流していたマットが、スポンサーを得て二度の旅に出る。二度目の旅で代々木に来るというので覗きに行ったときのビデオが上のものだ。それがVISAという世界的スポンサーを得るまでに発展するとはまったく思いもよらなかった。

このCMでかなりの噂になるのだと思う。なにしろネット上ではマットはかなりの有名人だ。いままでネット上では知っていたけど特に人に話すこともなかった人たちが、つまり僕のような人たちが、あの人知っているということで、あっちこっちでBuzz蒔きまくり、そっちこっちで芽を出して実を結ぶんだろう。この書き込みもその種のひとつだ。

ちなみに彼のサイト、Wherer The Hell Is Matt? はこちらです。

京都国際マンガミュージアムってこんなところだったんだ

京都国際マンガミュージアムに行きました。どんなところかよく知らずに、たまたま通りかかったので一時間ほど立ち寄ったのですが、いろいろと面白かったです。

まずミュージアムの前に広い庭があって、そこにコスプレの若者がたくさんいました。

何人かにお願いして写真を撮らせてもらいました。きっとマンガに詳しい人なら誰のコスプレかわかるんでしょうね。僕には全然わからなかった。

ある人に「どこから来たの?」と聞いたら、恥ずかしそうに「神戸から来ました」と答えてくれた。「原宿の駅前にもコスプレの人たちがたくさんいるよ」と言ったら「いつか行きたいんです」と。

コスプレってしたことがないので楽しさがよくわからないけど、バリ島に行ったときに礼拝用の衣装を着ると、うれしいような、おかしいような、高揚した気分になるのですが、それに似ているのかな。自分が大好きなキャラクターになりきることができるというのも面白い要素なんだろうな。

館内に入っていったら、なんと受付の人までコスプレでした。思わず笑ってしまいました。楽しくて。

展示もいろいろとあるけど、ここのウリは漫画本です。たくさんのマンガが収蔵されていて、それを勝手に読めるようになっています。時間があれば好きなマンガをいくらでも読める。もっと時間のある時にもう一度行きたい。

このミュージアムで感心したのは、廃校になった龍池小学校の校舎をそのまま使っていることと、龍池小学校の歴史をきちんと拝観者に伝えていることです。左の写真は龍池小学校の歴史を紹介している部屋。

さらに感心したのは、龍池小学校の歴史がマンガになっていました。

多くの若者が来る場所としてリニューアルし、しかもそのなかでその地(龍池小学校)の紹介まで若者が興味を持てるようにするなんて、素敵ですね。

漫画本はこんな風に廊下に沿って収蔵されています。

 

ミュージアムの蔵書の中に、僕が原作を書いたマンガがありました。うれしかった。

 

校庭の端に龍池小学校の石碑がありました。「たついけの 子らはのびゆく」と書かれていますが、いまでは「たついけの子ら」だけではなく、「日本の子らはマンガでのびゆく」と言っているように思えた。

京都国際マンガミュージアムHP

風の馬

チベットのお祭りはとてもカラフルだ。その理由の一つは『ルンタ』があること。実物は一昨年のチベットスピリチュアルフェスティバルで見た。実際にチベットには行ったことがないが、きっと遠くから見たらきれいだろう。

この書き込みのタイトルである『風の馬』は『ルンタ』のことを意味している。今度四月から『風の馬』という映画が上映されるのだ。

この映画がとても楽しみなのはその撮影方法にある。この映画はチベット解放を訴える映画でありながら、チベットとネパールで撮影された。もし中国政府やネパール政府に見つかったら、撮影中止を余儀なくされたであろう映画なのだそうだ。

北京オリンピックの時にYou Tubeでチベットから脱出しようとする人たちを銃殺していた映像が流されたが、そこに寄せられていたコメントは僕の気持ちになじまないものだった。確かにあの映像が本物なら非難されるべきだが、だからと言って中国の人すべてが悪いわけではない。あのようなシステムになっているシステムが問題なのである。中国国内の人もそのシステムに苦しめられているかもしれない。ところがそれを「中国はダメだ」とばっさりと切り、「あのような国とは戦うしかない」という短絡的な答えを導いてしまってはならないと思う。

『風の馬』が楽しみなのは、チベットの人たちがどんなことに苦しんでいるのか、それを一部かもしれないが伝えてくれる試みだからだ。

中国には中国の悩みがあり、チベットにはチベットの悩みがある。それがわかっているからダライラマはあえて戦おうとはしないのだと思う。煽動するのは簡単だ。歴史はそれを何度も繰り返してきた。それ以外の方法でなんとかしていくためには何が必要なのか。それを話し合うことが大切だろう。そして、それは簡単なことではないだろう。『風の馬』はささやかかもしれないが、煽動ではない方法での解決へと導く可能性の一つかもしれないと僕は思う。

中国の人たちがこの映画を観たらどう感じるのだろう?

中国の人たちを責めるのではなく、この事実にどう対面するのか、その気持ちを聞いてみたい。その上で、何かの対話が生まれたら、素敵なことだと思う。そして、もしも可能であれば、なぜ中国はあのような体勢をとり続けなければならないのか聞いてみたい。

映画『風の馬』

同時上映の「雪の下の炎」のサイトはこちらです。これも見てみたいですね。

 映画『雪ノ下の炎』

ところで、ダライ・ラマ日本代表部代表だったチョペ・ペルジョル・チェリン氏の自伝「万物の本質」には、チベットの一般の人たちにとって中国の侵攻がどのようにおこなわれ、どのように見えたかが詳しく書かれています。