2019年9月10日、環境相退任前日に原田義昭前環境相は「思い切って(海洋に)放出するほかに選択はない」と語った。放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出を主張した。
処理水は今も毎日170トンずつ増え、現在計116万トンがタンク約千基に保管されている。東京電力は2022年夏ごろには満杯になり、原発の廃炉作業にも支障が出る恐れがあるとしている。国は有識者でつくる小委員会を設置し、気体にして大気中に放つ「水蒸気放出」や「地層への注入」なども選択肢に処分方法を話し合っているが、答えは出ていない。
メディアは風評被害のひとつというように問題を矮小化しようとしているが、それは果たして本当か? もしトリチウム水を飲んでしまったら、どうなるのか?
○なぜ政府は安全だというのか。
そもそもトリチウム水は、仕方なく放流するものだった。
原発によって産まれてしまい、取り除くことができないから。
それを安全だという理由は大まかにいってふたつ。

 
			