アネーカーンタヴァーダ

大正9年発行の世界聖典全集「耆那教聖典」を読んだ。

本の扉を開き、1ページ目に「耆那教聖典」と、きれいな枠囲いに書かれていて、次のページにただ一行「訳者 鈴木重信」とある。

その本の最後に「故鈴木重信君を憶う」という文があり、それが16ページにもわたっていた。

耆那教聖典には「瑜伽論(ヨーガ・シャストラ)」「入諦義経(タットヷ−ルター・ディガマ・スートラ)」「聖行経(カルパ・スートラ)」の三典が入り、付録として三典の注釈と「耆那教論」が入っているが、目次にはその文、つまり「故鈴木重信君を憶う」のことは書かれていない。

目次前に置かれた凡例にこのようなことが書かれていた。

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クリオロ種のカカオ

中南米原産の野菜がたくさんあることはご存じだと思うけど、それが世界で流通している野菜の60%に達すると聞いて、僕は驚いた。だとしたら、アメリカ大陸が発見される以前、ヨーロッパや日本では何が食べられていたんだろう?

今回メキシコに行って、へえっと思うことがたくさんあった。その1つが中南米原産のカカオについて。カカオはもともとマヤの人たちがチョコレートドリンクにして飲んでいたそうだ。ホテルでチョコレートドリンクをよく見かけた。それは日本のココアより少し塩が多く、シナモンの香りが効いていた。

チチェン・イツァーで面白いショップを見つけた。マヤランドホテルアンドリゾートの一角にあった「Choco-Story Chichen」というお店。Chocolate museum shopと書かれていたが、なかにはチョコレートと、カカオを使った化粧品が売られていた。チョコの石鹸を買い、チョコレートを買おうかどうか迷った。何しろ外は暑い。普通にチョコを持ちだしたら溶けるに決まっている。ウームと悩んでいると店員がカカオ豆を持ってきて食べろという。チョコレート色したカカオ豆。カカオ豆を食べるのははじめてだった。恐る恐る食べると「苦い」。しかもちょっと酸っぱい。それでいてチョコの香りが一杯。この豆を砕くのにこれを使うと、前の写真にあるwhiskを見せてくれた。

チョコとカカオ豆を買うかどうか迷ったが、やめておいた。チョコは溶けるだろうし、カカオ豆はこの味ではお土産にしても喜ばれないだろうと思ったのだ。なにしろ「苦くて酸っぱい」。ところがそこを離れてカンクン行きのバスに乗ると、無性にあのカカオ豆をもう一度食べたいと思ってしまった。「苦くて酸っぱいから喜ばれないだろう」と思ったのに。

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