日本はいじめの土壌でできている?

反原発運動が盛り上がりを見せている。以前にも表明したとおり、僕は原子力発電を完全に止めるべきだと思っている。そのために「TohokuBlogs.com」を立ち上げた。しかし、最近はあまり反原発の活動をしていない。なぜかというと、次のことを考えるべきだなと思うから。反原発はこのまま行ってきちんと原発が稼働停止するかどうか微妙だ。なぜ微妙なのかを考え、その理由を可能であれば取り除きたいと思っている。いきなり書くと不思議に思われるかもしれないが、原発完全停止の歯止めになっている問題のひとつは、いじめ問題なのではないかと思う。なぜかを書いていこう。

大津市のいじめ

今朝のニュース番組を見ていてふと思ったのは「日本の精神的土壌はいじめなのか?」ということだ。そのきっかけはもちろん大津市のいじめ問題だ。そのニュース番組ではこんなことを言っていた。
教育の現場ではいじめをした生徒を守ろうとする。なぜならば、教師側の問題を露呈したくないから。
とてもわかりやすい。そして、これなら大津市の教師たちを糾弾できるだろう。しかし、それだけでいいのだろうか? 何かここにも割り切れないものを感じる。なにが割り切れないのか。もしかしたら、立場さえ違えば、自分がその当事者になってしまうのではないかという疑念だ。

ザ・ムーン 〜 記憶に照らされた心の震え

「ザ・ムーン(原題 IN THE SHADOW OF THE MOON)」を観た。アポロ計画の宇宙飛行士のインタビューとNASAの映像で構成されたドキュメンタリーだ。とてもいい作品だった。この作品を見て、僕が特に感動したことは二点ある。

アポロ8号は当初地球を周回する予定だった。しかし、ソ連が新型のロケットを開発していることをCIAが察知し、急遽月周回へと予定が変更される。これによってアポロ8号がはじめて月の裏側や、月の地平線から登る地球の写真などを撮影した。アポロ8号が月の周回中にクリスマスになり、世界に向けて中継された映像に、宇宙飛行士が聖書の創世記を読む。このときの音声を聞いて鳥肌が立った。その音声は僕が好きで何度も聞いていた音楽にサンプリングされて使われていたのだ。使われていたのはマイク・オールドフィールドの「The Songs of Distant Earth」。

アーサー・C・クラークの「遙かなる地球の歌」にインスパイアされて作られたこの曲は、出だしの部分で音楽にかぶせて無線で伝えられた「創世記」が聞こえてくる。この部分がとても好きで、かつて友達とCOSMOS+というパーティーをしたときにはテーマ曲にしていた。それがアポロ8号から世界中に流れたものだとは知らなかった。遠距離を飛んだ電波のノイズと、あまりいいスピーカーを通したのではないようなシャリシャリした音質で、すぐに「The Songs of Distant Earth」と同じものだとわかった。もちろん読む間合いも、声も同じ。マイク・オールドフィールドはその曲の出だしにふさわしいと考え、そこにサンプリングしたのだろう。10年ほど前のその曲の思い出と、遙か昔、僕がまだ七歳の頃の出来事がつながり、あの無線の声が僕の人生に共鳴し心が震えた。

もうひとつ感動したのは本編には出て来ないDVDの特典映像だ。

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