化学物質のビッグバン

昔から様々な化学物質が生み出されてきた。その速度は年々上がっている。多くの分野での技術向上のために化学物質を合成する手段が増えてきているからだ。これらの化学物質がどのような作用を及ぼすのか、たいていのものはきちんと調べられていると思うだろう。ところが違う。

たとえば環境ホルモン。この言葉をあなたは覚えているだろうか? いまでは内分泌攪乱物質という名前になっている。現在では起きている現象と化学物質のあいだに有意の関係が見出されないとしてほぼ無視されている。

毒性実験はどんどんスピードアップさせられている。効果のある薬物がなかなか輸入できないのは毒性実験に時間がかかりすぎるからだと言われる。しかし、毒性実験には時間がかかるものだ。なぜなら催奇形性実験は数世代にわたって実験されなければならない。もし時間をかけた実験ができずに、数世代先に催奇形性が現れる物質を取り込んでしまったら大変なことになる。しかし、そのような実験は軽視される傾向にある。

つまり新規の薬物開発にはまず第一に時短の問題がある。効果的だと言われる薬はすぐに輸入できるように手続きをするべきだという論調がある。しかし、あまりこの手続きを略するとあとで手痛い目にあう可能性が高くなる。生物濃縮に関しても考えなければならない。

それから、動物実験は残酷だと反対されているが、もし動物実験ができないとすると、世代をまたいだ催奇形性実験は不可能になる。人間で実験するわけにもいかない。動物がかわいそうであることは理解できるが、人間にもし催奇形性が現れてしまったらどうするのだろう? 動物も人間も守るべくだというなら新しい薬物の開発はできなくなる。

薬であれば毒性実験がおこなわれて認可される。この認可の手続きが次第に時短化されているのが気になるところだ。

塗料や新素材など、通り一遍の実験で済まされたり、特に安全性を調べることを義務づけられていないものもある。問題があったときにはじめて検査する。もちろん抜き打ち的には検査しているようだが、世界中のすべての物質を調べることはできない。その費用は各国が負担するようだが、新たに生まれてくる化学物質すべてを調べるほどの予算が組めるわけでもない。

もっと言えば、環境中に出てきた新物質が、他の物質と反応してどうなるかも大切なことだが、これも詳細に調べるわけには行かない。

こうして生み出された化学物質がいつか人間という種にダメージを与えるのではないかと心配している。男性の精子数が減少傾向にあるのも、このようなことが関係していると考えられている。

この問題に対して真摯にアプローチをしている団体があったらどこにあるのか知りたい。御存知のかたはコメント欄に書いて下さい。よろしくお願いします。

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