慶応大学病院での集団感染について

慶応大学病院で研修医が集団感染したというニュースがありました。それに関して批難の言葉が寄せられているようです。

慶応大学が「研修医らの行動は患者を守るべき医療者として許されない行為であり、医師としての自覚が欠如していたと言わざるをえない。深くおわび申し上げますとともに、再発防止に努めてまいります」と発表するのは、その立場上当然のことだと思います。だけど、それを他人が批難するのはどうかな?と思います。

医療に携わっている人たちはいま困難に挑戦していると言えます。なにしろ、相手の素性がよくわからない新型コロナウィルスに立ち向かっているのですから。しかも、彼らには感染の危険があります。

日本では新型コロナウィルスの検査を積極的にはしていません。その結果、無自覚の感染者はすでにかなりの数になっていると思われます。その前提を考えると、慶応大学病院での研修医の感染は、ある程度仕方のないことだったと思われます。どこの誰が感染していて、どこにウィルスが付着しているのか、まったくわからないのですから。交通機関を利用しただけでも感染する可能性がいまはあるのです。それを医療に携わる人たちは承知で働いているのです。

一般の人が、そういう「危機的状況にいるのを知りながら働いている医療関係者を批難する」のは、批難する人が正しい認識を持ってないのではないかと思います。

もしこのまま検査数を上げていくと、医療従事者はもちろん、いろんな人がすでに感染していることがわかるようになるでしょう。それは、その感染者のせいではありません。

こういうと、「ダイヤモンド・プリンセスでの政府の対応が悪かった」と批難を始める人もいるでしょう。でも、いまはいったんそのような批判を脇に置いて、非常事態の対応の精度が上がるように考えましょう。何が起きてどうなったかを記録しておくことは大切です。あとで検証するときに何がよくて何が悪かったかを理解するためにです。懲罰が必要であれば、そのときにしましょう。

医療従事者の皆さんはいま困難に立ち向かっています。感染者もきっと現れてくるでしょう。そういう人たちを批難するのではなく、英雄として讃えるべきだと、僕は思います。コロナウィルスにかかってしまった研修医たちの回復を祈りましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です