6月

23

いい意味、悪い意味

意味とは何か?
よく考えるとわからなくなっていく。
意味とは、意味だよ。
こんな答えになってしまう。
あの広辞苑も「記号・表現によって表される内容またはメッセージ」というわかったようなわからない内容またはメッセージになっている。
意味は「意味がわかる」という信念がないと、よくわからないものになっていく。
大人はときどき、何かを言ったあと、「いい意味で」と付け加えることがある。
それをいわれることでいわれたほうは「その言葉は皮肉ではないんだな」と思う。
しかし、「いい意味で」というためには、一瞬「皮肉に受け取られるかな?」という疑問なり、疑念なりが浮かんだからそういうのであって、まったくそれらが浮かばなかったら「いい意味で」とはいわない。
つまり、「いい意味で」という人は、必ずその瞬間「悪い意味」を知っている。
つまり、大人であればあるほど、「いい意味」と「悪い意味」の両方を同時に持っていることになる。
さらに洗練された人は「いい」「悪い」を越えて、言葉にはいろんな意味が生まれることを知っている。
それを知っているからこそ、自分が伝えたい意味に落とし込まれるように、言葉を使う。

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