2月

21

TR-606

大学生の頃、ローランドのTR-606というリズムマシンで音楽を作っていた。
簡単な作りのリズムマシンだったけど、音は特徴的で良かった。
いまでもときどき、これはTR-606かな?と思う音に出会う。
最近ではローランドが、デスクトップミュージック用にPCに入れられるソフトを開発したが、至れり尽くせりで、かつてのシンプルさはない。
便利と言えば便利だが、かつてのシンプルなものでも結構苦労したので、いまの機能ではきっと音を選ぶだけで時間がかかりそうだ。
それが楽しいといえば楽しいが、思い出に浸りたい僕としては「前の方が良かった」と言いたくなる。
感覚が年寄りじみたな。w

1月

27

一人用土鍋

一人用の土鍋に、適当に具材を入れて煮る。
変な組み合わせにさえしなければ、たいていおいしくなる。
食べたあとは土鍋と取り皿と箸を洗うだけでいい。
食事に手間をかけたくないときにはありがたい。

1月

26

菌との共生

僕たちの体にはたくさんの菌が共生している。
皮膚にも腸にもたくさんいて、体中いないところはないのではないか?
それぞれの部位でいろんな働きをしてくれているようだが、それらの詳細を僕はあまり知らない。
菌の種類がたくさんあるからだ。
見方によれば人の体は菌に支えられている。
そのことを前提にしなければならない。
ところが最近新型コロナウィルスのおかげで、ありとあらゆる菌を絶滅させてしまいそうだ。
菌の一部である細菌は、ウィルスとはまた違うものであるけど、ウィルスを消毒することで死滅する。
ウィルスも菌も、宿る生体がないと困るので、元はどんなに凶悪でも、しばらくすると悪さをあまりしなくなっていく。
それは宿られる生体が免疫を身に付けるのと同時に、菌も自分が生きていくために遠慮するからだ。
だから、どんな凶悪な菌も、いつか凶悪さを手放していく。
そうしないと自分が生き延びられないから。
宿主がいなくなったら困るのは菌やウィルスだ。
新型コロナウィルスもしばらくしたら凶悪さを手放していくはず。
それよりも、急ごしらえのワクチンの方が僕は怖い。

12月

18

明るい色の服を着る

最近、いったいこれはどういうことかと思うことが多い。
それらを列挙したところで、あまりいいことはなさそうなので、明るい色の服を着た。
これで外に出るのはちょっと恥ずかしいかもしれない。
派手だから。
でも、気分を上げるにはいい。
伝染病の蔓延で気分が落ち込みそうなとき、楽しくしているのがいいことは「デカメロン」で実証済み。

12月

16

InDesign2021

最新版のInDesignを手に入れて作業している。
初代InDesignにはものすごくお世話になった。
それは書籍用の編集ソフトだった。
それを使って何冊か本を編集した。
しばらく使ってないうちに、InDesignは進化し、電子書籍も編集できるようになった。
初代InDesignから20年も経ったのだ。
初代とは全く違うので小さなことにいちいちつまずく。
そもそも書式の設定はどうするかとか、ページ番号はどう付けるのかとか、縦中横をどう指示するかとか、ルビはどうふるかとか、その度に時間がかかる。
やっと目鼻を付けてスマホで見たら、なぜか表紙が二分割されている。
カーッ!
使いこなせるようになるのが楽しみ、と負け惜しみのようにつぶやく。

12月

3

スパムの山

スパムメールが山ほど届く。
かつては自動的に迷惑メールフォルダに入るように設定していたが、新しいOSになって、迷惑メールフォルダーがなくなった。
かつてはときどき迷惑メールフォルダーを覗いて救出したメールがあったが、いまではフォルダーがなくて、迷惑メールに判断されたメールが見られないので、設定を変えて、迷惑メールに判断されたものも、それを確認してから見えなくするようにした。
すると、山のように迷惑メールが受信トレイに溜まる。
それをポツポツと消していくだけでかなりの時間がかかる。
でも、それをしないと、大事なメールが勝手に闇に消えてしまう。
ひとつひとつ確認しながら、迷惑メールを消しながら、きっとこういう丁寧さは期待できない世の中になっていくんだろうなと思う。
これのどこが気持ちいいのかって?
書いてスッキリとしたということだ。

11月

10

カリグラフィ用万年筆

きれいな文字を書きたいとき、カリグラフィ用の万年筆を使う。
縦線が太く、横線が細くかける。
自然ときれいな文字になる。
いつものように急いで書くともったいない。
でも時間がかかる。
時間をかけたい文字におすすめ。

11月

4

金龍香

以前、浅草寺でお香を買った。
沈香の香りによく似ている。
実際に沈香かどうかまではわからないけど、似ているからよしとする。
とても落ち着く。

10月

26

アームチェア

歳をとって筋力が落ちてくると、肘掛がある椅子がありがたくなる。
以前は肘掛は邪魔なくらいに思っていた。
歳をとるとありがたいものが増えるんだな。

10月

19

沈香

911の数時間前、京都で沈香を買った。
箱には十点ほど入っていたが、今はもう二点しかない。
その一点を点てた。
書斎をふんわりと包んでくれる。
20年は夢のごとし。

10月

16

アームクリップ

シャツの袖が長いとき、アームクリップで留める。
今日までそれの名前がわからなかった。
調べるとアームバンド、アームガーター、シャツガーターなど、いろんな名前が出てくる。
どうも統一された名前がないようだ。
とにかくそれを使う。
袖が長いまま上着を着ると、上着の袖からシャツの袖がダラダラッと出てきて鬱陶しい。
いい長さで留めるために苦労する。
シャツの袖に留めるから片手でやらなくてはならない。
丁寧にやるためにはシャツを着る前に留めればいいのだろうが、たいてい着てから「あ、袖が長い」と思って付けるので片手でやることになる。
そうしながら「留めにくい」と静かな怒りを抱える。
着る前に付ければ楽なのに。
両袖が無事に留まると深く息を吐く。

10月

12

バインダーノート

中学生の頃から愛用していたバインダーノートがひょっこり出てきた。
半透明になっていて、ポケットに入れた絵や文字が表紙と裏表紙から見える。
表紙にはハワイのティキゴッド、裏表紙にはアフリカの木彫りの仮面をデッサンしたものが入っていた。
ノートには浪人生の頃に書いたと思われる英単語の一覧が入っていた。
いま読んでも意味がわからない単語がある。
数学的な英単語が多いから、大学生の頃に書いたのかもしれない。

9月

23

青竹踏み

昔、両親が青竹踏みをしていた。
二十歳くらいの僕は「そんなことしてもたいした効果はない」と思っていた。
ところが歳をとり、来年還暦となると、なぜか青竹踏みがしたくなる。
そのことを相方に話したら、それ用の竹を買ってくれた。
せっせと踏もう。

9月

8

ハリオのフィルターインボトル

千駄木を歩いていたとき、一緒にいた友人が急に「お茶を買いたい」と言い出して、近くのお茶屋さんに入った。
彼はお茶を買ったが、僕は特に必要とは思わなかったので、店内をふらふらと見て回った。
すると、冷茶サーバーなるものが売られていた。
ガラスのボトルの上部にシリコンゴムの注ぎ口が付いている。
そこにはフィルターも埋め込まれていて、ガラスのボトルに茶葉を入れ、あとは水を注ぐだけで冷茶ができるという。
注ぐときにはフィルターがついているので、茶葉が出てくることはない。
これは便利そうだと買って帰った。
以前は冷茶を作るためには茶葉をティーバックに包んだり、濾すために茶こしを使ったりしたが、これはそれらの手間を省いてくれる。
うちでの冷茶使用量がグッと上がった。

9月

3

介護施設とテレビ電話

相方の母が介護施設に入っている。
体調を崩して病院からそちらに移った。
新型コロナのおかげで面会ができない。
二週間に一度くらい、相方とその姉が母と facetime を使って会話する。
はたで見ていてもとても楽しそう。
直接会えたほうがもっと楽しいかもしれないけど。

8月

21

丸みを帯びたもの

テーブルを選ぶとき、角が直角になっているものは選ばない。
角の部分には必ず丸みを帯びていて欲しい。
もしテーブルの角に頭などぶつけたら、直角なテーブルではひどい目に遭う。
だから丸みは緩やかほどいい。
家具でも街中のオブジェでも、曲面が広がっていると触ってみたくなる。
何度も撫でて、味わってみる。

8月

16

帽子

以前から帽子が好きだった。
母がよく被っていた。
だけど恥ずかしかったので僕はあまり被らなかった。
学生の頃には帽子を被っている人はほとんどいなかったように思う。
会社勤めしているときに物は試しとスーツに合うフェルト製の中折れ帽を買った。
それを被っているとよく「ギャングか」といわれた。
以来、旅行先で帽子を買うようになった。
ケニアとか、アイルランドとか、ハワイとか、そこでなければ買えないような帽子を選んだ。
去年鎌倉で夏に良さそうなパナマ帽を買った。
この暑いのに出かけるときに被る。

8月

8

Magic Mouse 2

Appleの新しいマウスは充電式だが、充電してするときがちょっとおかしい。
マウスの下面に充電用のコネクタがあり、そこにUSBを差して充電するが、そのときマウスが仰向きになる。
普段マウスをそんな状態に置かないので、その様に何かおかしみを感じる。
亀やカブトムシが仰向けになって起きようとしているような感じに見える。

8月

4

一澤だより

「一澤だより」が届いた。
一澤信三郎帆布のDMだ。
ここのカバンが大好きで、No.03664にその話を書いた。
そのカバン屋さんから創立115年を記念して「一澤だより」というDMが届いた。
「いいごえん(創立115年)」ということで、はじめて作るDMだそうだ。
手作り感満載の12ページ。
信三郎さんはどの写真も登場するのは後ろ姿だけ。
余程照れ臭いのだろうか。
届けてもらって嬉しいDMというのは珍しい。

6月

14

血圧計

新しい血圧計を買った。
前のはもう20年も使って来た。
新しい血圧計は作動がとても静かだ。
前のは空気排泄の「ブブブブ」という音がうるさかったが、新しいのは耳を澄まさないと聞こえないほど静かだ。
しかも前のは脈に合わせた電子音が「ビッピッピッ」と鳴っていたが、新しいのはそういう電子音がまったくない。
前の血圧計には愛着がある。
捨てるのはもったいないと思う。
でも、保持していても仕方ない。
悲しいが捨てる。
いままで測ってくれてありがとう。
新しい血圧計、ようこそ。

6月

12

スマッジを焚く

ひさしぶりにスマッジを焚いた。
気分一新、気持ちが軽くなる。
ここのところ世相は暗いことばかり。
膿を出し切って気持ちよい世界の到来を期待したい。

6月

10

ティンシャ

ヒーリング・ライティングのワークショップを始めた頃、いい音のティンシャが欲しくて、お店で見つけると鳴らしていた。
なかなか気に入った音のが見つからず、あるとき安曇野のシャンティクティで見つけて、それを使った。
10年ほど使って、バリ島で見つけたティンシャに変えた。
以前のものはひとに譲った。
ふたつの鐘の音程が微妙に違うのがいい。
ワウワウワウと、音のモアレが生まれる。
今使っているものも、かつて使っていたものも、すぐにその音を思い出すことができる。

3月

6

トイレットペーパー1200個

毎週おいしい食材を届けてくれるお兄さんがやってきて「すみません」という。
どうしたの?と聞くと、「今日のトイレットペーパーは届けられましたけど、来週からもしかしたら届けられないかもしれません」。
「おや、あの騒ぎで?」
「そうなんです、人によっては100組とかの注文もあるんです」
そこのトイレットペーパーは12個一組。
ということは一度に1200個もトイレットペーパを注文するのか。
「大変ですね。使い切るのに何年かかるんだろう?」
お兄さんは謝りながら笑うしかない。

2月

8

白熱灯

机のスタンドの電球が切れた。
うちにはLEDの電球しか取り置いてなかったのでそれを使う。
「ビー」という微妙な音がするし、なんか目が疲れる。
白熱灯を買ってこよう。

12月

15

ネリ・オックスマン

MITにいるネリ・オックスマンのドキュメンタリーを見た。
ネットを検索するとブラッド・ピットと噂があるとか、美人であるとか、離婚しているとか、どうでもいいことばかりが出てくるが、そのやっていることを紹介している「アート・オブ・デザイン」というドキュメンタリーの第二回目、「ネリ・オックスマン:バイオ建築家」を見て、感激してしまった。
ネットフリックスで見られるので、見られる人は見るべきだと思う。
アート、サイエンス、デザイン、エンジニアリングを行き来し、ある領域の入力が他の領域の出力となるような仕事をしている。
蚕に巨大な構造物を作らせたり、生体デザインを建築に取り入れようとしたり、ガラスで描かれるプリンターを作ろうとしたり、凡人ではやろうとも思わないことに挑戦している。
ネリの父からの教え。
「創造のときは少し居心地が悪い。居心地が悪いとその方向性は正しい」
最初はたくさんの批判を受け、自分たちの居場所を死守したという。
はたから見ると作品はきれいで優雅だが、現場は汚くてゴチャゴチャできついという。
しかも、世の中の風向きに逆らうためにはかなりの根性がいるとも。
台風の目の中にいると静かだが、孤独で安らぎがあるという。
大きなゴールは、仲間を守り、台風の目の内側に置くこと。
そうやって他の人には成し遂げられない独特の創作物をチームで実現して行く。
彼女が大切にしているアインシュタインの言葉。
二通りの生き方がある。
ひとつは奇跡を否定する生き方。
もうひとつはすべて奇跡だと思う生き方。
彼女はすべてが奇跡だと思って生きている。